• お知らせ

    2025.07.21

    【物語としてのスイーツ】Penheurが語る、甘さの進化と神戸洋菓子文化の今

ごあいさつ|スイーツづくりとは、文化と幸福を織り込む仕事です

こんにちは、神戸・北野に佇むスイーツ専門店 Penheur(プノール) です。

私たちが毎日手がけるカヌレ、キャラメル、バターサンドは、ただの「おやつ」ではありません。
それは、何千年もの歴史を経て今に続く、甘さという文化の継承であり、
**手に取っていただいた方の暮らしに寄り添う“小さな幸福”**でもあります。

このページでは、私たちがなぜこの土地で、今、スイーツづくりを続けているのかを──
歴史をたどりながらお話しさせていただきます。

第1章|はじまりは蜂蜜。スイーツは「祈り」でした

私たちの仕事場に並ぶ素材の数々──ナッツやドライフルーツ、ハチミツ。
それらは、実は紀元前から人々が神に捧げた甘味の原点なのです。

エジプトやメソポタミアの祭壇に並んだ「蜂蜜菓子」や、ローマ時代の「果物とチーズの菓子」は、
今私たちが焼き上げるカヌレやキャラメルのルーツとも言える存在です。

祈りから生まれた甘さが、時を超え、今日もあなたの心を包み込んでいます。

第2章|ヴェルサイユのデザート文化。美しさの哲学が生まれた時代

“スイーツは美の表現である”

この意識がはっきりと芽生えたのが、17〜18世紀のヨーロッパです。
とくにフランス、ヴェルサイユ宮殿では、マカロンやシュー、チョコレートドリンクなどが登場し、
「食後の余韻を楽しむ芸術」としてスイーツが定着しました。

Penheurのカヌレも、そんなフランス菓子の哲学を神戸で再解釈したものです。
“日常に、美と余白を与える一粒”を目指し、私たちは今日も焼き続けています。

第3章|砂糖革命から産業革命へ。甘さは人々のもとへ届いた

スイーツが貴族の特権から、街角の子どもたちにも届くものになったのは、
砂糖が安価になり、製菓技術が広まった19世紀以降のことです。

この時代に生まれたのが、チョコレート、パウンドケーキ、アイスクリーム、キャラメル
Penheurがこだわる「素材を活かしたキャラメル」は、まさにこの時代の恩恵から生まれました。

でも、私たちのキャラメルはあえて手仕事。
100年以上前のように、じっくり火を入れ、素材の香りを閉じ込めます。

第4章|神戸という街が、洋菓子の文化をつないでくれた

私たちが神戸・北野で店を構える理由。
それは、この街こそが日本における洋菓子文化の出発点だからです。

神戸港の開港後、世界各国の職人たちがこの地に住みつきました。
ドイツ・フランス・オランダの技術が交わり、モロゾフやフーケなど、今や伝説となる名店が誕生します。

神戸スイーツという言葉が生まれたのも、美しさと品のよさを備えたお菓子が、この街で愛され続けたから

Penheurは、その流れの延長線上に立ち、
「次の100年を支えるスイーツブランド」になることを目指しています。

第5章|SNS時代のスイーツは、見た目と想いが価値を生む

現代では、スイーツに求められるものが変わりました。

かつては「贈るもの」、今は「自分の心を整えるもの」へ。
そして、写真を撮りたくなる美しさや、共感できるストーリーが重要視されます。

Penheurの「カヌレの宝石箱アフタヌーンティー」や「ヌガーグラッセセット」は、
まさにそんな**“今”の感性に寄り添うラインナップ**です。

甘さを通じて、“心の余白”をお届けするのが、私たちの役目です。

第6章|Penheurが届けたいのは「歴史を受け継ぐ、上質なひと粒」

最後に、私たちの代表作を少しだけご紹介させてください。

◾️ カヌレ

外は香ばしく、中はしっとり。
古典フランス菓子の製法を尊重しながらも、日本人の舌に合う軽やかさに再構築。

◾️ キャラメル

素材にこだわり、香料や着色料を極力使わない、“静かな深み”を持つ一粒
余韻で香るキャラメルこそ、大人の贅沢だと私たちは考えます。

◾️ バターサンド

フランス産発酵バターを使い、サクッ、ほろっ、しっとりの三重奏。
ひとくちで心がほどけるような幸福感を目指して。

北野の風と共に、お待ちしております

私たちのお店は、神戸・北野の異人館街にございます。
テラス席でのんびりスイーツを味わったあと、
気に入ったものをご自宅やギフト用にお持ち帰りいただける特別導線もご用意しています。

また、オンラインショップでも全国からご注文可能です
▶︎ https://penheur.com/

おわりに|歴史と未来のあいだに立つスイーツを

スイーツは、甘いだけの存在ではありません。
文化と心の移ろいを映し出す、“食べられる詩”のようなもの。

その歴史を学び、今を味わい、次世代に残す──
それが私たちPenheurの使命です。

いつか、あなたとこの物語を共有できる日を楽しみにしています。

https://tabelog.com/hyogo/A2801/A280103/28057874/